■関連記事■ 個人でできる業務効率化(その1):なぜあなたの仕事は手帳だけで上手く回らないのか? 個人でできる業務効率化(その3):全案件を俯瞰で把握できる!自作工程表の作り方 個人でできる業務効率化(その4):タスクの動きを見える化できる!自作プロジェクト表の作り方 個人でできる業務効率化(その5):使う手帳はウィークリータイプ(レフト)!記入することは2つだけ! 個人でできる業務効率化(その6):時間の無駄を見える化する!自作スケジュール帳の作り方
あなたがデスクワーク中心の業務を担当されている場合、手帳だけで全てを上手く管理し、効率的に業務に取り組むことは困難だと思います。その理由は、「個人でできる業務効率化(その1):なぜあなたの仕事は手帳だけで上手く回らないのか」で説明したとおりです。ただし、手帳で不十分なところを他のもので補完することができれば、業務を上手く管理するとともに効率化を進めることができると思います。
そこで、手帳に3つアイテムを組み合わせた方法を提案します。
おすすめの組合わせはこの4つ
- A4またはA3サイズのエクセルで作成した自作の工程表
- A4サイズの方眼ルーズリーフで作成した自作のプロジェクト管理表
- A5サイズのウィークリータイプ(レフト)の手帳
- A4サイズの方眼ノートで作成した自作のスケジュール帳
この4つがあれば、あなたにとって必要であると思われる5つの機能に対応することができます。つまり、全体の俯瞰から日々の実施すべきタスクへの落とし込みができます。
(1)全担当案件の工程を一覧で俯瞰できること。
⇒自作の工程表で、あなたが担当している全案件を俯瞰で把握できるようになります。
(2)各担当案件の進捗を管理できること。
⇒自作のプロジェクト表で各案件の進捗が管理できるようになります。
(3)1ヶ月の、1週間の予定を把握できること。
⇒ウィークリータイプ(レフト)の手帳のカレンダーで予定を把握できます。
(4)1週間の、1日のやるべきタスクのリスト化できること。
⇒ウィークリータイプ(レフト)の手帳の週間ページのフリースペースで今週やるべきタスクを把握できます。
⇒自作のスケジュール帳で今日やるべきタスクを把握できます。
(5)今日のスケジュール管理(時間管理)をできること。
⇒自作のスケジュール帳で細かく時間管理ができるようになります。
それでは、それぞれの具体的な役割を説明します。
自作の工程表で全担当案件の工程を俯瞰できるようにする。
あなたが複数の案件を担当しているのであれば、一度に全ての担当案件の進捗を把握できる必要があります。なぜなら、遅れが発生している案件に気づくのが遅れれば遅れるほど、その対応に忙殺される事態が起こりうるからです。
なお、ここで言う案件とは業務の大きな塊のことであり、例えば契約単位であったり、検討テーマ単位であったりのことを表します。契約単位であれば、AAA製品製造契約、BBB工事契約などの大きな業務の塊です。検討テーマ単位であれば、CCC設備導入計画、DDDプラン導入検討などの塊です。そして、一般的にこれらの案件は開始時期・終了時期・期間がそれぞれ異なります。
限りあるあなたの貴重な時間を各案件に有効に振り分けるためにも、各案件がどの状況にあるのかを速やかに把握するためにも、各案件の進捗を一度に把握できることは大切だと思います。そこで、自作の工程表で全担当案件の工程を俯瞰できるようにします。
自作のプロジェクト管理表で各案件の進捗を管理する。
一般的に多くの案件(業務)は関係者との協業で進めるため、いつ・だれが・なにを実施したかを把握しておく必要があります。なぜなら、遅れを未然に防ぐ必要があることはもちろんのこと、後で状況把握に忙殺されることを未然に防ぐためです。
例えば、ある案件で自分がAさんに発注を依頼し、Aさんが業者に発注することになっていたとします。そして、工程の終盤に発注されていないことに自分あるいは関係者が気づいたとします。この時、自分がAさんに依頼するのを忘れていたのか、Aさんが発注するのを忘れていたのかでは、その後のAさんへの依頼の仕方が変わります。また、再発防止の取り方も変わります。いずれにせよ、どちらが忘れていたのかは事実確認する必要がありますが、これに時間を浪費することは避けたいところです。
そこで、各案件の進捗を管理するために、プロジェクト管理表を作成します。この管理表でタスクの流れ(=進捗)を見える化し、だれがタスクを抱えているか(どこでタスクが滞留しているか)を一目で事実確認できるようにします。一目で分かるようにすることで、状況確認に多くの時間を割く事態は避けられます。
手帳で月間/週間予定と週間タスク(TODO)を把握する。
月間カレンダーに予定を記入し、1ヶ月の予定を俯瞰できるようにします。そして、月間カレンダーに記入した予定は、週間カレンダーに転記します。後述するとおり、1週間単位に落とし込んでタスクをこなすことを考えたとき、頻繁に開くページは週間カレンダーが記載されているページになるからです。記入することがなければ月間カレンダーは1日1回の頻度で開けば十分だと思います。
なお、予定とは出張や会議、締切日と言ったものを表し、タスクとは具体的な作業全体の俯瞰から日々の実施すべきタスクへの落とし込みができます。(例えば、○✕報告書作成)を表します。カレンダーに記載するのはあくまでも予定です。
週間カレンダーの右側のページ(フリースペース)には、その週に実施すべきこと、つまりタスク(TO DO)をリスト化して記載します。また、完了したかどうか(実績)を把握できるように、リストの先頭にはチェックボックスを設けます。これで、その週にすべきことがはっきりするので、全て完了する見込みがあれば、無駄に遅くまで働く必要もなくなります。
スケジュール帳でその日のスケジュールを管理する。
効率的に時間を使うためには、各タスクに割り当てる時間を予め計画し、実際にかかった時間を記録することをお勧めします。なぜなら、計画と実績の差異を把握できれば、時間の掛け方に無駄がなかったかを検証することができるからです。
例えば、タスクAを進める過程で、過去の資料から欲しいデータを探し出す作業が発生したとします。この時、実績として時間を記録しておけば、「資料探しに30分も掛かってしまった」など、無駄と思える時間を認識することができます。そして、欲しい資料がすぐ見つかるようにするための対策をあなたは考えるようになるので、次回以降は無駄な時間を削減できるようなります。
これを実践するためには、時間軸の目盛りを細かく刻めて、記入するスペースを広く取れる自作のスケジュール帳が有用です。
まとめ:手帳+3つアイテムを組み合わせることで管理と効率化を実現する
以下の4つのアイテムを組み合わせることで、案件全体の俯瞰から日々の実施すべきタスクへの落とし込みができます。
1.A4またはA3サイズのエクセルで作成した自作の工程表
⇒全担当案件の工程を一覧で俯瞰
2.A4サイズの方眼ルーズリーフで作成した自作のプロジェクト管理表
⇒各担当案件の進捗を管理
3.A5サイズのウィークリータイプ(レフト)の手帳
⇒1ヶ月の、1週間の予定を把握
⇒1週間のやるべきタスクのリスト化
4.A4サイズの方眼ノートで作成した自作のスケジュール帳
⇒1週間のやるべきタスクのリスト化
⇒1日のスケジュール管理(時間管理)
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