大手総合化学メーカーでプロセスエンジニア(技術職)として、7年間石油化学製品プラントに携わりました。私が勤務した1社での体験(知識)ではありますが、就職活動・転職活動の一助になれば幸いです。
プロセスエンジニア(技術職)の主な配属先は工場内の製造課
組織を大きく分けると「工場」「研究所」「本社」の3つに分類できます。
全て配属先の候補になり得ますが、新卒採用/中途採用に関わらず、「工場」の製造課に配属されることが一般的であると考えられます。なぜなら、会社がプロセスエンジニア(技術職)で採用するということは、採用者に自社の製造プロセスを身に付けさせた上で会社に貢献して欲しいと考えるからです。
工場内は大まかな製品群ごとに部があり、部内は担当する製品ごとの課に分けられています。つまり、配属する課が決まれば、自動的に担当する製品・製造プラントが決まります。例えば、ポリエチレン課に配属されれば、担当する製品はポリエチレン、担当するプラントはポリエチレン製造プラントになります。そして、業務を通してポリエチレン製造プロセスを知識として身に付けることになります。私の知る限りでは、キャリア上経験する製造課は原則1つですが、部内のある製造課から別の製造課に異動した人もいました。
プロセスエンジニア(技術職)は製造課内の設備改造・試作品生産等を担当
製造課内は複数の班に分けられており、それぞれの班で担う業務が異なります。
なお、会社によっては呼び名やグループの分け方が等が異なる可能性はありますが、一例として参考にしてください。
【技術班】
設備改造、試作品生産を主に担当します。一般的に新卒採用/中途採用に関わらず、プロセスエンジニア(技術職)で採用された人が属する班です。
【運転班】
プラントの運転について主に担当します。実際にプラントの操作をするオペレーターが属する班です。オペレーターは普段計器室にいます。計器室内でプラントの状態を監視し、遠隔操作をしたり、必要に応じて現場作業をします。
【管理班】
定期点検、補修工事を主に担当します。一般的に運転班でオペレーターを経験した人が属する班です。定期点検、補修工事を専門に扱う設備担当部門は存在しますが、設備担当部門に所属している人たちは製造プロセスに対する知識が乏しいです。そこで、製造プロセス(運転操作方法)を熟知している管理班が、この人たちとオペレーターの間に入って、定期点検、補修工事を指揮します。
【操業班】
生産計画を主に担当します。技術班や運転班を経験した人が属する班です。何を生産したいか?(何を売りたいか?)を考える本社営業部門の依頼に対して、工場側の各制約を踏まえながら最適な生産順序を計画します。
なお、運転班のオペレーター以外は、一般的に自分の机と椅子が与えられ、同じ詰所内で勤務します。但し、会社によっては、全ての班が同じフロアに集約されているかもしれません。